会員登録がお済みでない方→新規会員登録
TOP > コラム
ショッピングモールTOP アウトレットモールTOP 見積コーナーTOP

コラム - 建築版温故知新(古きをたずねて新しきを知る)

風水・家相の話(後編)

前編・中編で風水や家相の成立と日本での経緯などを述べてきましたが、風水についてはまだまだ話し足りませんし、我々がどのように対応したら良いかも述べておりませんので、後編ではそこを中心に述べてみたいと思います。

書店に行けば、風水関連の書籍が所狭しと並んでいます。元々、易学は、ありとあらゆる分野に普遍的に適用される性格のものですので、風水も家相のように限定的な用途でなく、汎用的に用いられても不思議ではないのですが、あまりに何でもかんでも「風水」の名前が付けられているように感じます。特にカラーコーディネートの分野まで風水の範疇のようになっているのは、どうかと思ってしまいます。

風水そのものは、今日でも中国や台湾などでごく普通に行われており、超高層ビルの計画などにも取り入れられるほどです。有名な噂話では、現代建築として著名な香港の香港上海銀行(N.フォスター 1985)と中国銀行(I.M.ペイ 1989)の風水戦争というのがあります。どちらも欧米の超一流建築家の設計による有名建築ですが、先に竣工した香港上海銀行に向かって、中国銀行の鋭角なエッジが対峙して(鋭角な出っ張りは、風水では「火」の象徴で、敵を打ち破る強い力になると考えられています)、中国銀行が香港上海銀行を滅ぼそうとしているという噂が立ち、対抗手段として香港上海銀行が、メンテナンス用の屋上クレーンを大砲のように中国銀行に向けたというものです(大砲も「火」の象徴)。我々からすれば、荒唐無稽のように思えてしまいますが、香港の人々の間では本気になるような出来事のようです。これ以外にも有名建築家のデザインが風水師の見立てで変更されるというのは日常茶飯事とも言われています。日本ではそこまで行っていませんが、個人レベルではかなりいい加減といってよい様な情報が乱れ飛んでいるように思います。

風水そのものは、今日でも中国や台湾などでごく普通に行われており、超高層ビルの計画などにも取り入れられるほどです。有名な噂話では、現代建築として著名な香港の香港上海銀行(N.フォスター 1985)と中国銀行(I.M.ペイ 1989)の風水戦争というのがあります。どちらも欧米の超一流建築家の設計による有名建築ですが、先に竣工した香港上海銀行に向かって、中国銀行の鋭角なエッジが対峙して(鋭角な出っ張りは、風水では「火」の象徴で、敵を打ち破る強い力になると考えられています)、中国銀行が香港上海銀行を滅ぼそうとしているという噂が立ち、対抗手段として香港上海銀行が、メンテナンス用の屋上クレーンを大砲のように中国銀行に向けたというものです(大砲も「火」の象徴)。我々からすれば、荒唐無稽のように思えてしまいますが、香港の人々の間では本気になるような出来事のようです。これ以外にも有名建築家のデザインが風水師の見立てで変更されるというのは日常茶飯事とも言われています。日本ではそこまで行っていませんが、個人レベルではかなりいい加減といってよい様な情報が乱れ飛んでいるように思います。

風水は、前編で紹介しましたが、「気」の流れを大切にします。山は気の下りてくるところで、尾根はその気が流れてくる道筋であり、「龍」の胴体に例えられます。例えば、香港でそれらの尾根に送電線の鉄塔でも立とうものなら、住民から大反対が起こっても不思議ではありません。同様の考え方は、個別の住宅にも適用されます。玄関から入る気の流れを、強くも無く弱まらせもせず上手にコントロールすることが風水の極意なのです。従って、玄関や内部建具、窓などの位置や方向が重要な意味を持ってくるのです。具体的に言えば、通風をイメージして頂くと分かりやすいでしょう。風が強く吹き抜けても、全然入らなくても不快に感じるのと同じです。

例として家相にも取り入れられていることですが、風当たりが強いような、道の突き当たりは気の流れも強すぎて凶と判断されます。その場合には、沖縄の伝統住居にあるような衝立(風除けと目隠しの機能があり「ヒンプン」と呼ばれる)を立てると効果的と言われています。個別の部屋でも、ドアの正面にベッドや机を置いてはいけないなどというのも、同様の考え方です。都市環境や建築環境を考えると、それなりに意味のある、生活の知恵的な内容でしょう。それ以外にも、凶と判断された場合に、植物を室内に置くと良いというのもありますが、これは五行の内の「木」に相当するものとして、強い力を発揮する「土」などを抑える方法として説明されますが、現在では植物の酸素供給やフィットンチッドなどの癒し効果等で説明できると思います。色についても家相ではあまり語られませんが、風水では重要な要素です。主に五行説に基づく色の配置が中心ですが、心理的効果をもたらすカラーコーディネートと考えれば、合点が行くこともあります。

しかし、残念ながら、生活の知恵的機能を十分発揮するにしても、今日の風水・家相がどうも行き過ぎているのではないかと思います。それは前回までに説明しましたように、迷信に属するものや、今日では無意味になっている社会的タブーに属するものなどが、相変わらず混在しているだけでなく、今日的に解釈しようとするあまり、訳の分からない内容になっているものが少なくないのです。例えば、風水に基づいて建てたと称する住宅を見ても、プランと色彩がおかしいと感じてしまうのはなぜなのか? あるテレビ番組で、売上の上がらない店舗を風水に基づいて改装したら、売上がアップしたというのがありました。はっきり言ってどうしようもないプランと色彩だった物件を、常識的に直したものとどこが違うのかというレベルです。風水・家相は以前にも述べたように、生活の知恵がつまっています。殊更に風水とか言う前に、今日の知見で十分検討すれば問題は無いというのが、私の立場です。

そうは言っても、現実に風水や家相に凝ってしまった業者泣かせのお客様も大勢います。そのときの対処法としては、風水・家相のメリットを認めつつ、より良い計画の提案などで根気良く折衝するしかないと思います。しかしそれでは芸が無いので、逆に先手を打ってしまうことをお勧めします。家相や風水に興味の無い人も、親類縁者から余計なおせっかいで検討したほうが良いと言われることは少なくありません。先行き不安の今日では、占いに頼る傾向は強くなっています。その中で、家相や風水なんて迷信と言ってみても、自分たちに都合が悪いからだとお客様に思われたら、その後、何を言っても聞く耳を持たなくなります。風水・家相は一種の信仰であり、一度陥ってしまったら合理的な説明では挽回できません。そのために、どんな物件でも、最低限の風水・家相の原則をあらかじめ盛り込んでおくのです。そうすることで、「風水・家相の基本は押さえてあります」と言える訳で、お客様の方でも「それなら安心」とそれ以上突っ込まなくなる可能性が高いのです。もちろんこれだけですまない可能性もありますが、何もしないで、後追いで対応する大変さに比べたら労力は各段に少ないでしょう。

まず、書店で昔風の暦(高嶋の暦など)を購入しましょう。その中に「家相方位一覧」といった方位図があるはずです。これが家相の概要なのですが、全てを満足するなど到底不可能です。そこで守るのは前回ご紹介した「三所に三備を設けず」(鬼門と裏鬼門及び中央に玄関とトイレと台所を設置しない)です。ここで鬼門・裏鬼門・中央とはどこかと言いますと、建物の1階平面図から各辺の半分以下の凹凸は無いものとして、長方形の形にします。その対角線の交点が「中央」です。そこに磁石を当てて、北東の方向±7.5度(つまり15度の範囲)が「鬼門」、その反対(南西方向の15度)が「裏鬼門」です。中央の取り方や北の取り方は流派によって様々ですが、恐らく一番一般的なのがこの方法と思います。これらの基本は暦に書いてあると思います。この範囲に三所が引っかからないようにして下さい。出来ればこの範囲に大きな凹凸が無いとよりいいでしょう。風水に関しては、原則は先程述べたように、気の流れを重視(具体的には通風の重視ですが、適度になるように注意。特に強い風が直接人にあたるのは不可)して計画して下さい。それで基本は押さえられるのではないでしょうか。

家相方位図を見れば分かりますが、360度を15度づつに分けて様々な吉凶が記されています。これらを全て守ることが無理であると同時に、流派によって大きく変わってしまうという事の不合理さを考えれば、お客様の住まい方に合わせて十分検討した計画が最も風水・家相に適っていると主張している事の意味がお分かり頂けるのではないでしょうか。「陰気満つる家は衰え、陽気満つる家は栄える也」(地相家相大全)家の吉凶は、家の家相や風水よりも、そこに住まう人のあり様で吉にも凶にもなるということです。家相書にも良いことが書いてありますね。字数が尽きましたので、最後にことわざを一つ。「方位家の家つぶし」(家相見や占い師に見てもらうと、あれこれ注文が付いて家がまともに出来ずにつぶれてしまうということを皮肉ったことわざ)

 
  • カーサナビって何の会社?
  • メールマガジン
  • コラム
  • スタッフ紹介
  • スタッフブログ
SSL GMOグローバルサインのサイトシール